技術データ
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フライス盤とは

一般にフェースミル・エンドミル・ドリルなどの切削工具を回転させ、テーブルまたは主軸、或いはその両方に送りを与えることによりワークを切削し、目的の形状を作り出す工作機械です。
機械の構造により、立フライス盤・横フライス盤・門型フライス盤(プラノミラ)などに分類されます。また、立フライス盤には、ひさ型フライス盤・ベッド型フライス盤・ラム型フライス盤などの種類があります。
コンピュータにより、テーブルの動きなどを数値制御するNCフライス盤もあります。

 

各種金属材料の特性

アルミニウム合金

合金系統

JIS呼称

特性

純アルミニウム系 A1050 加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。
A1060 加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。
A1070 加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多
A1080 加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。
A1100 Al純度が99.0%以上の一般用途のアルミニウム。
陽極酸化処理後の外観がやや白っぽくなる。強度は純アルミニウムであるため低い。
Al-Cu系 A2011 快削合金。
切削性が優れ、強度も高いが、耐蝕性が劣る。耐蝕性が要求された場合には、A6062系合金を使用する。
A2014 Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。
A2017 Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。
A2024 Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。
Al-Mn系 A3000 A3003より張度が高く、深絞り性に優れ、耐蝕性も良好である。
A3003 A1100より強度が10%高く、加工性、耐蝕性に優れる。
A3005 A3003に比べて強度が約20%高く、耐蝕性も比較的良好である。
A3203 A1100より強度が10%高く、加工性、耐蝕性に優れる。
Al-Si系 A4032 耐熱性、対磨耗性に優れ、熱膨張係数が小さい。
A4043 湯流れ良く、凝固収縮が少ない。
硫酸陽極酸化処理により灰色に自然発色をする。
Al-Mg系 A5005 加工性、耐蝕性が優れる。
陽極酸化後の仕上りが良好で、A6063形材と良くカラーマッチする。
A5052 中程度の強度を持った代表的な合金で、耐蝕性、加工性が良い。
特に強度の割に疲労強度が高く、耐海水性が優れている。
A5056 耐蝕性に優れ、切削加工による表面仕上り、陽極酸化処理性とその染色性が良い。
A5083 溶接構造用合金。
実用非熱処理合金の中で最も強度の高い耐蝕材料で、熔接構造に適する。耐海水性、低温特性も良い。
Al-Mg-Si系 A6061 熱処理型の耐蝕性合金。
T6処理によりかなり高い耐力値が得られるが、熔接継手強度が劣るためボルト、リベット構造用に主用される。
A6063 代表的な押出用合金。
A6061より強度は低いが、押出性に優れ、複雑な断面形状の形材が得られ、耐蝕性、表面処理性も良好。
Al-Zn-Mg系 A7075 アルミニウム合金中最高の強度を有する合金の一つであるが、耐蝕性は劣る。
A7072とのクラッドにより耐蝕性は改善されるが、コストが高い。

 

ステンレス合金

合金系統

JIS呼称

特性

オーステナイト系(18Cr-8Ni系) SUS201 Ni節約鋼種。
SUS301の代替鋼。
冷間加工により磁性を持つ。
SUS202 Ni節約鋼種。
SUS302の代替鋼。
SUS301 Ni節約鋼種。
SUS302の代替鋼。
SUS301J1 SUS304よりストレッチ加工及び曲げ加工性に優れる。
加工硬化は、SUS304とSUS301の中間。
SUS302 冷間加工により高強度を得られるが、伸びはSUS301よりやや劣る。
SUS302B SUS302より耐酸化性が優れる。
900℃以下ではSUS301Sと同等の耐酸化性と強度を有する。
SUS303 被削性、耐焼付性向上。
SUS303Se 被削性、耐焼付性向上。
SUS304 耐熱鋼として最も広く使用。
SUS304L SUS304の極低炭素鋼。
耐粒界腐蝕性に優れる。
SUS304LN SUS304LにNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。
耐粒界腐蝕性に優れる。
SUS304N1 SUS304にNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。
SUS304N2 SUS304にNおよびNbを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。
SUS305 SUS304にくらべ、加工硬化性が低い。
SUS305J1 SUS305の低炭素鋼で、加工硬化性が低い。
SUS309S 耐蝕性がSUS304より優れているが、実際は耐熱鋼として使われていることが多い。
SUS310S 耐酸化性がSUS309Sより優れており、実際は耐熱鋼として使われることが多い。
SUS316 海水を始め各種媒質により、SUS304より優れた耐蝕性がある。
耐孔蝕材料。
SUS316J1 耐蝕性、耐孔蝕性がSUS316より優れている。
SUS316J1L SUS316J1の低炭素鋼。
SUS316J1に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。
SUS316L SUS316の極低炭素鋼。
SUS316の性質に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。
SUS316LN SUS316LにNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果を持たせたもの。
耐粒界腐蝕性に優れる。
SUS316N SUS316にNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果を持たせたもの。
SUS317 耐孔蝕性がSUS316より優れている。
SUS317L SUS317の極低炭素鋼。
SUS317に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。
SUS321 Tiを添加し、耐粒界腐蝕性を高めたもの。
SUS347 Nbを含み、耐粒界腐蝕性を高めたもの。
SUS384 SUS305より、加工硬化性が低く、厳しい冷間成形品用材。
オーステナイト・
フェライト系
(25Cr-5Ni系)
SUS329J1 二相組織を持ち、耐酸性・耐蝕性に優れ、かつ高強度を持つ。
フェライト系
(18Cr系)
SUS410L SUS410SよりCを低くし、熔接曲げ性・加工性・耐高温酸化性に優れる。
SUS429 SUS430の熔接性改良鋼性。
SUS430 耐蝕性の優れた汎用鋼種。
SUS430F SUS430の被削性を向上させたもの。
SUS430LX SUS430にTiまたはNbを添加、Cを低下させ、加工性・熔接性を改良。
SUS434 SUS430の改良鋼の一種。
SUS430より塩分に対して強い。
SUS436L SUS434のCとNを低下し、Ti、NbまたはZrを単独または複合添加し、加工性・熔接性を良くした。
SUS444 SUS436LよりMoを多くし、更に耐蝕性を高めた。
SUS447JI 高Cr-Moで、C、Nを極度に低下し、耐蝕性に優れる。
マルテンサイト系(13Cr系) SUS403 タービンブレード及び高応力部品として良好なステンレス鋼・耐熱鋼。
SUS410 良好な耐蝕性・機械加工性をもつ。
SUS410J1 SUS410の耐蝕性をより向上させた高力鋼種。
SUS410S SUS410の耐蝕性・成形性を向上させた鋼種。
SUS416 被削性がステンレス鋼中最良の鋼種。
SUS420F SUS420J2の被削性改良鋼種。
SUS420J1 焼入れ状態での硬さが高く、SUS410より耐蝕性が良好。
SUS420J2 SUS420J1より焼き入れ後の硬さが高い鋼種。
SUS429J1 耐磨耗性と耐蝕性の必要な用途に適する。
SUS431 Niを含むCr鋼。熱処理で高い機械的性質をもつ。
SUS410、SUS430より耐蝕性良好。
SUS440A 焼入硬化性に優れ、SUS440b、SUS440Cより靱性が大きい。
SUS440B SUS440Aより硬く、SUS440Cより靱性が大きい。
SUS440C すべてのステンレス鋼・耐熱鋼中最高の硬さをもつ。
SUS440F SUS440Cの被削性を向上した鋼種。
析出硬化系
(17Cr系)
SUS630 Cuの添加で析出硬化性をもたせている。
SUS631 Alの添加で析出硬化性をもたせている。