合金系統 |
JIS呼称 |
特性 |
純アルミニウム系 |
A1050 |
加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。 |
A1060 |
加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。 |
A1070 |
加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多 |
A1080 |
加工性、表面処理性が優れ、耐蝕性はアルミニウム合金中最高である。強度は純アルミニウムであるため低いが、純度が低くなるにつれ多少高くなる。 |
A1100 |
Al純度が99.0%以上の一般用途のアルミニウム。
陽極酸化処理後の外観がやや白っぽくなる。強度は純アルミニウムであるため低い。 |
Al-Cu系 |
A2011 |
快削合金。
切削性が優れ、強度も高いが、耐蝕性が劣る。耐蝕性が要求された場合には、A6062系合金を使用する。 |
A2014 |
Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。 |
A2017 |
Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。 |
A2024 |
Cuを多く含むため、耐蝕性は良くないが、強度が高く、構造用材として主用される。鍛造品には適用される。 |
Al-Mn系 |
A3000 |
A3003より張度が高く、深絞り性に優れ、耐蝕性も良好である。 |
A3003 |
A1100より強度が10%高く、加工性、耐蝕性に優れる。 |
A3005 |
A3003に比べて強度が約20%高く、耐蝕性も比較的良好である。 |
A3203 |
A1100より強度が10%高く、加工性、耐蝕性に優れる。 |
Al-Si系 |
A4032 |
耐熱性、対磨耗性に優れ、熱膨張係数が小さい。 |
A4043 |
湯流れ良く、凝固収縮が少ない。
硫酸陽極酸化処理により灰色に自然発色をする。 |
Al-Mg系 |
A5005 |
加工性、耐蝕性が優れる。
陽極酸化後の仕上りが良好で、A6063形材と良くカラーマッチする。 |
A5052 |
中程度の強度を持った代表的な合金で、耐蝕性、加工性が良い。
特に強度の割に疲労強度が高く、耐海水性が優れている。 |
A5056 |
耐蝕性に優れ、切削加工による表面仕上り、陽極酸化処理性とその染色性が良い。 |
A5083 |
溶接構造用合金。
実用非熱処理合金の中で最も強度の高い耐蝕材料で、熔接構造に適する。耐海水性、低温特性も良い。 |
Al-Mg-Si系 |
A6061 |
熱処理型の耐蝕性合金。
T6処理によりかなり高い耐力値が得られるが、熔接継手強度が劣るためボルト、リベット構造用に主用される。 |
A6063 |
代表的な押出用合金。
A6061より強度は低いが、押出性に優れ、複雑な断面形状の形材が得られ、耐蝕性、表面処理性も良好。 |
Al-Zn-Mg系 |
A7075 |
アルミニウム合金中最高の強度を有する合金の一つであるが、耐蝕性は劣る。
A7072とのクラッドにより耐蝕性は改善されるが、コストが高い。 |
合金系統 |
JIS呼称 |
特性 |
オーステナイト系(18Cr-8Ni系) |
SUS201 |
Ni節約鋼種。
SUS301の代替鋼。
冷間加工により磁性を持つ。 |
SUS202 |
Ni節約鋼種。
SUS302の代替鋼。 |
SUS301 |
Ni節約鋼種。
SUS302の代替鋼。 |
SUS301J1 |
SUS304よりストレッチ加工及び曲げ加工性に優れる。
加工硬化は、SUS304とSUS301の中間。 |
SUS302 |
冷間加工により高強度を得られるが、伸びはSUS301よりやや劣る。 |
SUS302B |
SUS302より耐酸化性が優れる。
900℃以下ではSUS301Sと同等の耐酸化性と強度を有する。 |
SUS303 |
被削性、耐焼付性向上。 |
SUS303Se |
被削性、耐焼付性向上。 |
SUS304 |
耐熱鋼として最も広く使用。 |
SUS304L |
SUS304の極低炭素鋼。
耐粒界腐蝕性に優れる。 |
SUS304LN |
SUS304LにNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。
耐粒界腐蝕性に優れる。 |
SUS304N1 |
SUS304にNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。 |
SUS304N2 |
SUS304にNおよびNbを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果がある。 |
SUS305 |
SUS304にくらべ、加工硬化性が低い。 |
SUS305J1 |
SUS305の低炭素鋼で、加工硬化性が低い。 |
SUS309S |
耐蝕性がSUS304より優れているが、実際は耐熱鋼として使われていることが多い。 |
SUS310S |
耐酸化性がSUS309Sより優れており、実際は耐熱鋼として使われることが多い。 |
SUS316 |
海水を始め各種媒質により、SUS304より優れた耐蝕性がある。
耐孔蝕材料。 |
SUS316J1 |
耐蝕性、耐孔蝕性がSUS316より優れている。 |
SUS316J1L |
SUS316J1の低炭素鋼。
SUS316J1に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。 |
SUS316L |
SUS316の極低炭素鋼。
SUS316の性質に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。 |
SUS316LN |
SUS316LにNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果を持たせたもの。
耐粒界腐蝕性に優れる。 |
SUS316N |
SUS316にNを添加し、延性の低下を押さえながら強度を高め、材料の厚さ減少の効果を持たせたもの。 |
SUS317 |
耐孔蝕性がSUS316より優れている。 |
SUS317L |
SUS317の極低炭素鋼。
SUS317に耐粒界腐蝕性をもたせたもの。 |
SUS321 |
Tiを添加し、耐粒界腐蝕性を高めたもの。 |
SUS347 |
Nbを含み、耐粒界腐蝕性を高めたもの。 |
SUS384 |
SUS305より、加工硬化性が低く、厳しい冷間成形品用材。 |
オーステナイト・
フェライト系
(25Cr-5Ni系) |
SUS329J1 |
二相組織を持ち、耐酸性・耐蝕性に優れ、かつ高強度を持つ。 |
フェライト系
(18Cr系) |
SUS410L |
SUS410SよりCを低くし、熔接曲げ性・加工性・耐高温酸化性に優れる。 |
SUS429 |
SUS430の熔接性改良鋼性。 |
SUS430 |
耐蝕性の優れた汎用鋼種。 |
SUS430F |
SUS430の被削性を向上させたもの。 |
SUS430LX |
SUS430にTiまたはNbを添加、Cを低下させ、加工性・熔接性を改良。 |
SUS434 |
SUS430の改良鋼の一種。
SUS430より塩分に対して強い。 |
SUS436L |
SUS434のCとNを低下し、Ti、NbまたはZrを単独または複合添加し、加工性・熔接性を良くした。 |
SUS444 |
SUS436LよりMoを多くし、更に耐蝕性を高めた。 |
SUS447JI |
高Cr-Moで、C、Nを極度に低下し、耐蝕性に優れる。 |
マルテンサイト系(13Cr系) |
SUS403 |
タービンブレード及び高応力部品として良好なステンレス鋼・耐熱鋼。 |
SUS410 |
良好な耐蝕性・機械加工性をもつ。 |
SUS410J1 |
SUS410の耐蝕性をより向上させた高力鋼種。 |
SUS410S |
SUS410の耐蝕性・成形性を向上させた鋼種。 |
SUS416 |
被削性がステンレス鋼中最良の鋼種。 |
SUS420F |
SUS420J2の被削性改良鋼種。 |
SUS420J1 |
焼入れ状態での硬さが高く、SUS410より耐蝕性が良好。 |
SUS420J2 |
SUS420J1より焼き入れ後の硬さが高い鋼種。 |
SUS429J1 |
耐磨耗性と耐蝕性の必要な用途に適する。 |
SUS431 |
Niを含むCr鋼。熱処理で高い機械的性質をもつ。
SUS410、SUS430より耐蝕性良好。 |
SUS440A |
焼入硬化性に優れ、SUS440b、SUS440Cより靱性が大きい。 |
SUS440B |
SUS440Aより硬く、SUS440Cより靱性が大きい。 |
SUS440C |
すべてのステンレス鋼・耐熱鋼中最高の硬さをもつ。 |
SUS440F |
SUS440Cの被削性を向上した鋼種。 |
析出硬化系
(17Cr系) |
SUS630 |
Cuの添加で析出硬化性をもたせている。 |
SUS631 |
Alの添加で析出硬化性をもたせている。 |